深夜の通話

大学時代、夜中に知らない番号から電話がかかってきた。

時刻は深夜三時。

最初は無視した。

だが何度も鳴る。

仕方なく出ると、女の声だった。

「もしもし?」

かなり小さい声。

聞き覚えはない。

「誰ですか?」

そう聞くと、数秒沈黙したあと、

「まだ起きてたんだ」

と言われた。

気味が悪くなり、すぐ切った。

だが数分後、また電話が来た。

今度は少し焦った声だった。

「お願い、窓見ないで」

背筋が冷えた。

その瞬間、カーテンの向こう側で何か動いた気がした。

怖くて固まる。

すると女が続けた。

「今、後ろ向いたよね?」

その瞬間、通話が切れた。

怖くなり、朝まで電気を付けたまま過ごした。

翌日。

友人へ話すと笑われた。

だがその時、着信履歴を見た友人の顔色が変わった。

「これ、おかしくね?」

着信時刻。

最初の電話は深夜三時。

だが履歴には、午前三時五十八分と表示されていた。

その時、自分が電話を取った時間。

部屋の時計は、まだ二時台だった。