深夜のエレベーター

マンションのエレベーターが、深夜になると勝手に止まる。

誰も呼んでいない階で。

ある夜、自分一人しか乗っていないはずなのに、エレベーターが7階で停止した。

扉が開く。

真っ暗な廊下。

誰もいない。

閉ボタンを押そうとした瞬間、奥から走る音が聞こえた。

「ダダダダダッ」

慌てて閉ボタンを連打した。

扉が閉まる直前、隙間から白い指だけが入ってきた。