誰もいない旧校舎

高校時代、文化祭準備で帰りが遅くなった日の話。

夜9時を過ぎると、旧校舎は立ち入り禁止になる。
先生も、生徒も近づかない。

理由は「老朽化」と言われていた。

だが作業中、旧校舎の二階から机を引きずる音が聞こえた。

「ガガガッ……」

誰か残ってるのかと思い、友人と確認へ向かった。

懐中電灯で廊下を照らす。

誰もいない。

だが、一番奥の教室だけ扉が少し開いていた。

中を照らした瞬間、黒板に白いチョークでこう書かれていた。

「まだ帰らないで」